実際、軽井沢移住してみてどうですか?
移住者先輩2組による本音クロストーク
移住体験をすることで、
家族みんなで納得した決断ができる
櫻井(夫):ちなみに、大北さんのご家庭では、移住を決めるまでにどういう流れがありましたか。
夫婦の間でどんな話をして、最終的に決断をしたのかなあって、みんな興味があるところだと思いますが。
大北(夫):我々はもともと軽井沢で結婚式を挙げたこともあり毎年訪れていて、老後は軽井沢に住みたいなあというような、漠然とした移住願望はあったんです。
ただ、たまたま櫻井さんのブログを見つけて、新幹線通勤があるという選択肢を知った。加えて軽井沢に子育て移住した友人がいて、彼の家に遊びに行ったら、とても楽しそうに暮らしていて、本当にここで生活できるかもと、一気に現実味が出てきた。
そこからさらに情報収集をしているうちに、クラスベッソ主催の軽井沢移住イベントが東京であったので、参加してみることにしたんです。
大北(妻):たまたま、母も孫の誕生をきっかけに東京に来る機会が増えていたので、それであれば一緒に話を聞いてみようよということになり、さらにそのイベントでクラスベッソの体験宿泊を案内してもらって。
実際に泊まってみたら、冬の一軒家だったにも関わらず、当時住んでいた東京のマンションよりも、温かいイメージだった福岡の実家よりも、ずっと暖かくて快適で過ごしやすいことにびっくりして。
それから寒さに関する不安はなくなって、この生活に挑戦してみようかなと、勇気が出てきたというか。
櫻井(夫):その点は大きく同意です。移住を決めるにあたり、現地の生活を経験することによって、不安な点は殆ど解消できるんじゃないかなって。実は、うちも軽井沢にぱっと移住を決めたわけではなかったんです。
たまたま私の10年来の友人が中軽井沢でペンションを経営している家の娘さんと結婚して、この近くに住んでいた。毎年のように会っている仲だったので、夏に遊びに行って泊まったことがあったのですが、あれ、東京から意外に近いなあって。
そして、冬にもう一泊させてもらって、寒いけれどもなんとか生活できそうだぞって。こちらの生活を疑似体験することで、移住できる確信が持てたんです。
櫻井(妻):ただ、うちの場合はもともと家を建てる気はなかったんですよ。夫がある日突然、軽井沢から新幹線通勤したいと言い出して。大賛成はできなかったので、じゃあ2年だけトライアル期間として住んでみよう、嫌だったら2年で帰るからね、ということになって。とりあえず、初めは賃貸で生活を始めてみたんです。
ただ一般的な賃貸の家は、どこかしらコストダウンしているんだなということもわかってきて。断熱性能も良くなくて、特に冬の結露がひどかった。バーベキューや庭遊びもそこまで大胆にはできないし、薪ストーブみたいな楽しみも無い。
賃貸よりも家を建てたほうが快適だと思ったし、東京に比べたらずっと安く家を持てることがわかったりしたので、結果的には土地を買って、2年後には家を建てることになるんですけれど(笑)。
家の性能って信州の暮らしではすごい大きい部分で、自分たちで考えて建てた家に移ってから、生活の質がぐっと上がったことを実感しています。
櫻井(夫):いや、妻の言う通りで、こちらの生活を始める際には、私はわがままだったよなあという反省はあります(笑)。
でもそういう熱量の差って、どの夫婦でも大なり小なりあるじゃないですか。おそらく大事なのは、その差をどうやって埋めて、家族みんなが納得する生活を実現するかだと思うんです。
一方が情報だけ集めて、あーだこーだ説得しようとすると、議論でなくて喧嘩になる。だから、一度リアルな生活のシミュレーションをしてみて、同じ感覚を共有してみる。
それが家族みんなで幸せに移住するために、一番大事ことなんじゃないかなあと。現実的なレベルで一緒に話ができるようになるんです。